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精神科 心療内科 漢方外来 漢方薬のはなし⑬ 釣藤散(ちょうとうさん)

 釣藤散(ちょうとうさん)(ツムラ47)は、慢性的な頭痛に効果があり、頭痛やめまい、肩こりなどのある神経症や高血圧傾向のある方に処方される漢方薬です。

 漢方医学では「五臓(肝・心・脾・肺・腎)」という特有の概念があります。ストレスで消化機能が低下すると、エネルギーである「気」や熱を運ぶ「血」が十分に作られなくなるため、「気」や「血」をコントロールする「肝」に負担がかかります。

精神を調節する「肝」に熱がこもると、イライラや頭痛、めまいなどの症状が現れます。

 

 さらに血液循環を調節する「心」に熱がこもることで血圧が上昇し、それに伴う諸症状が出やすくなるとされています。

 釣藤散は「肝」や「心」の熱を冷ますことで症状を改善していきます。

 

 

<保険適用>

体力中等度で、慢性に経過する頭痛、めまい、肩こりなどがあるものの次の諸症:慢性頭痛、神経症、高血圧の傾向のあるもの

 

<症状チェック>

 イライラして頭が痛い

 慢性的に頭が痛い

 イライラしやすい

 頭痛のほかに、めまい、肩こりがある方

 高血圧傾向である

 

<組成>

セッコウ5.0

チョウトウコウ3.0

チンピ3.0

バクモンドウ3.0

ハンゲ3.0

ブクリョウ3.0

キクカ2.0

ニンジン2.0

ボウフウ2.0

カンゾウ1.0

ショウキョウ1.0

 

<副作用>

偽アルドステロン症

ミオパチー

発疹

蕁麻疹

下痢

便秘

軟便 など

 

 

 医療機関で医師が処方する漢方薬は、患者様の現在の症状を詳しく問診した上での適切な漢方薬の選定と、全量処方となるため、市販の同名の漢方薬とは作用効果が違う点と、他の不随する症状によっては他の漢方薬が適切である場合もあるため、自己判断での漫然とした内服は効果が乏しいばかりでなく、思わぬ副作用に見舞われる場合もあり危険です。

 漢方薬は副作用がないと勘違いされている患者様もいらっしゃいますが、漢方薬にも必ず副作用があります。

 

 症状でお悩みの場合は一度、漢方外来がある精神科や心療内科の受診をし、医師の管理下で正しい漢方薬の知識の習得と適切は内服を推奨致します。

 

 当院では一人一人の心の声をお聞きし、長期的に依存性の少ないお薬から心の処方箋をお出しすることを心がけて日々診療にあたっております。 

 

 

銀座スピンクリニック 

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